1981年10月KFB福島放送が放送開始!当時の福島民報の記事を見てみよう!
はじめに。
1981年10月1日。
福島県内のFTV福島テレビ、FCT福島中央テレビに続き、3局目となる民間放送テレビ局、KFB福島放送が開局。
FCT福島中央テレビが開局以来、テレビ朝日(NETテレビ)の番組を他局番組を含め編成しクロスネット局として放送してきたものの、同日よりFCT福島中央テレビ、KFB福島放送共にフルネット局へ移行。
県内民放3局のテレビ新時代に突入し、音声多重放送を3局同時に開始。
今回はそんな、正式放送開始当日の福島民報の記事を読んでみよう。
さあ、読んでみよう!
1981年(昭和56年)10月1日
福島民報 18面
[見出し]
KFB「福島放送」スタート
県内テレビ新時代へ
一斉に「音声多重」
各局、ズラリと強力番組
[リード文]
1日から県内の民間放送テレビ・福島放送(KFB)が開局し、もう一つチャンネルが増えた。これまでの福島テレビ(FTV)、福島中央テレビ(FCT)それにNHK総合、NHK教育とともにお茶の間の楽しみがぐんと広がる。FTV、FCTも先ほど秋の番組改変を発表し、大型ドラマや報道番組の強化を打ち出したほか、ゴールデンタイムの新番組も続々と登場、KFBも開局記念番組として、名画や人気まんがをそろえて視聴者にサービスする。また、テレビのステレオサウンドといわれる「音声多重放送」も一日から民放三局で一斉にスタート、昭和三十五年のカラー化以来、本県にとっては新しいテレビ時代が訪れた。
[本文]
これまでFTV、FCTの東京キー局のネット系列は、FTVがTBS・フジテレビ系、FCTが日本テレビ、テレビ朝日系で、それぞれキー局がだぶるクロス・ネットだった。このため放送時間や系列の関係から県内では放映されない番組があったのも実情。
しかし、KFBの開局でKFBはテレビ朝日系、福島中央テレビが日本テレビ系、FTVは従来通りTBS・フジテレビ系となりネット系列はややすっきりしたものになった。また、県内に民放テレビ局3局というのは、宮城県の4局に続いて東北では2番目の数。
一方、各局は秋の番組改変を先ほど打ち出した。
まずFTVは、大型ドラマなど33本の新番組が登場する。主な特色は①朝の情報番組「テレビ列島七時」が「朝のワイドX」に一新する②月−金のベルト番組を強化、スペシャルアニメも充実して、ドラマ「女の座」、リレー対談「悪友親友」、「FTVお楽しみ劇場・アニメ大会」などが放送される③日曜昼に洋画アワーとして「日曜ヒットスクリーン」がお目見え、10月はジョン・ウエインの特集④夜のゴールデンタイムに話題の番組「3年B組金八先生」、大型時代劇「関ヶ原」、科学エンターテイメント「人間ふしぎ不思議」、ジャンボクイズ「桂三枝の連続クイズ」などが始まる。
FCTは夜のゴールデンタイムだけで20本の新番組がスタートする。改編の主な特徴は①2時間の大型ドラマ「火曜サスペンス劇場」「木曜ゴールデンドラマ」の放送②1時間報道番組「TV・EYE」を金曜日に新設するほか、県内のニュース報道も強化する。③「お昼のワイドショー」も開始される。
KFBは開局を祝って①1日は子供に人気のある「ドラえもん」を特集するほか、5日からは昼の時間帯で名画週間として「武器よさらば」などが放送される。②また「欽ちゃんどこまでやるの」「西部警察」といった人気番組がネット系列によってFCTから移行する③さらに月曜から金曜まで「イブニングふくしま」が新設され、地域密着を図るという。
ところで、一日一斉にスタートする、音声多重放送には主にステレオ放送と二カ国語放送がある。音楽、ショー、スポーツ番組などをステレオ放送で視聴すれば、これまでにない臨場感や音の広がりを味わうことが出来る。二カ国語放送はニュース番組を英語で聴けるなど、バラエティーに富んだテレビ番組がお茶の間に届けられる。
民放3局のテレビ新時代へ
大量の新番組とともに始まった民放3局のテレビ新時代。
TUFテレビユー福島の放送開始までの期間は、当時好調だったTBS・フジの両局の番組を編成できたFTVが一歩有利な状況で、テレビ局同士の闘いが続いた。
県内の民放4局の構成が完成したのは、2年後の1983年12月4日。
TUFテレビユー福島の正式放送開始時のことであった。
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